三宅咲綺選手の200点超えが示した“本当の集中力” ──トリプルアクセルを安定させた再現性とは?
ボディコントロールが集中力を高め、
質の高いパフォーマンスにつながる理由
~三宅咲綺選手の200点超えが教えてくれること~
こんにちは!
パフォーマンス最大化コーチの佐野雅俊です。
11月初めに行われた西日本選手権で、
三宅咲綺選手が見事な連覇を果たしました。
さらに今大会では、
フィギュアスケーターにとって
大きな武器である
トリプルアクセルを成功させ、
目標としていた200点超えを達成。
フリーでは143.54点という
自身最高のスコアを叩き出し、
勢いそのままに全日本へ進む切符を
手にしています。
記事の中で印象的だったのは、
三宅選手が語った
「いい集中力が出せた」
という言葉です。
実は、スポーツの世界で
「集中力が高まった」と感じる瞬間の裏には、
身体が思い通りに動く状態
=ボディコントロールが極めて高い状態
があることをご存じでしょうか?
■「集中できる」というのは“脳”だけの問題ではない
多くの選手が
「もっと集中力を上げたい」と言いますが、
これは意志の力やメンタルだけで
作られるものではありません。
集中力の大部分は、
身体が安定しているか
思い描いた動きがスムーズに出せるか
によって決まります。
身体がブレていれば、
脳は常に姿勢の修正に追われます。
つまり、エネルギーの多くが
「崩れそうになる身体を戻す」ために使われ、
本来注ぐべき「技の成功」や「演技の質」へ
向けられません。
この状態では、
どれだけ気持ちを強く持とうとしても
集中力は上がりません。
逆に身体が安定し、
必要な動きがいつでも再現できる状態 になると、
脳は余計な修正作業から解放され、
技の精度や演技全体の流れに
意識を向けられます。
これがボディコントロールの力です。
■三宅選手が「大技が普通のジャンプになった」
と語った意味
記事には、
もうひとつ興味深い言葉がありました。
「10月以降にローカル大会など4試合をこなし、大技も普通のジャンプに変わった」
これはまさに、
身体のコントロール能力が
引き上がった状態 を示しています。
トリプルアクセルのような大技ほど、
ほんのわずかな軸ブレ、
タイミングのズレ、
体重移動のミスが結果に直結します。
大技が「普通のジャンプ」に
感じられるということは、
姿勢・軸・タイミングの
コントロールが極めて安定し、
身体が意図した通りに動く状態が
整っているということです。
これはまさに、
高い選手にしか生まれない感覚です。
■ボディコントロールが整うと、
練習と試合の両方で結果が変わる
ボディコントロールが身につくと、
以下のような変化が起こります。
身体のブレが減り、動作の精度が上がる
毎回の動きの再現性が高まり、自信につながる
無駄な力が抜け、疲労が溜まりにくくなる
集中力を削ぐ「身体の不安定さ」が消える
試合でも練習と同じ感覚で動けるようになる
これらが重なることで、
結果的に、試合での爆発力や
安定した動きに直結します。
三宅選手が今大会でノーミスの演技を達成し、
終わった後に渾身のガッツポーズを
見せた理由も、
ただジャンプが成功したからではなく、
「自分の身体が思った通りに動いた」
という確かな実感があったからこそでしょう。
■身体とイメージを結びつけることが、
最高の集中力を生む
アスリートにとって、
本当の意味での集中力とは、
動きのイメージと身体の動きが
一致している状態
のことです。
この一致が生まれたとき、
選手は「ゾーン」に近い状態に入り、
練習でも試合でも質の高い動きが
自然と出てきます。
三宅選手のように高いレベルで
チャレンジし続けるためにも、
ボディコントロールは欠かせない土台であり、
競技の種類を問わず、
あらゆるアスリートに必要な力です。
トレーニングスタジオはるかぜでは、
アスリートがどんな状況でも
実力を発揮できるように、
ボディコントロール強化に
特化したプログラムを提供しています。
スタジオに通えない方には、
オンラインでのブログラムを提供しています。
現役アスリートとしての時間は、
限られています。
悩んでいる時間は、
あなたの前進を妨げています。
あなたが体の使い方や動き方で悩んでいたら、
お一人で悩まず、お気軽にご相談ください。
私たちと一緒に、
あなたの悩みを解決しましょう!
トレーニングスタジオ はるかぜ
代表 佐野雅俊
高校卒業後、
社会人7年を経てプロ競技ダンサーデビュー。
翌年プロダンスインストラクター取得。
プロダンス講師22年で、
のべ3万人以上にダンスレッスンと
体の動かし方を指導。
ボディコントロールのキャリアを積む。
競技レベルアップのため、
様々なトレーニングを
複数のコーチから指導を受ける。
しかし極度の成績ムラが生じ、
好不調の波に悩み、ついにはスランプに陥る。
動きを基礎から見直すため、
独学で解剖学を習得。
体のバランスと動きのメカニズムを
徹底的に研究。
自分で体をコントロールできる運動方法を
見つける。
どんな時でも正確に動けることから、
「持てる力を最大に発揮できるボディコントロール」
を佐野美由紀と共に体系化した。
今後は同じ悩みで苦しむアスリートが、
自信を持って競技に挑めるように
サポートすることが目標。
JBDFプロダンスインストラクター。
趣味は大食い番組を観ること。
兵庫県神戸市に
共に現役生活を乗り越えた妻と2人暮らし。
<その他経歴>
■リハビリ
・神戸海星病院のデイサービス経験者。
300人以上のリハビリストレッチや
トレーニングを行った。
・脳梗塞で左片麻痺の方を
ダンスレッスン開始から5ヶ月で
ドレスを着て発表会に出演する程、
回復させた経験がある。