最終滑走のプレッシャーに挑んだ友野選手。その裏にある“身体の安定”の重要性
本番で“自分の力を出し切れる選手”と出し切れない選手の違い ― 友野一希選手の言葉から見える「ボディコントロールの本質」
こんにちは!
パフォーマンス最大化コーチの佐野雅俊です。
11月14日、
アメリカ・レイクプラシッドで行われた
スケートアメリカ。
ショートで1位発進しながらも、
フリーでミスが出て3位に終わった
友野一希選手。
演技直後、涙の跡を残しながら
ミックスゾーンに現れた彼の言葉には、
長い競技人生を歩んだ者にしか語れない重みが
ありました。
特に印象的だったのは、次の一言です。
「ただうまいから点数が出る、という競技ではない」
「あとは信じ切る力だと思います」
技術・表現・経験・メンタル
すべてを合わせて“総合力”で評価される
採点競技。
その中で友野選手が語った
「信じ切る力」という言葉は、
とても象徴的です。
しかし、
多くのアスリートを指導してきた
私の視点から見ると、
実はこの「信じ切る力」は
メンタルの問題だけではない のです。
むしろ、
身体が思い通りに動く“状態”を
持っているかどうか。
つまり
ボディコントロールが整っているかどうかが、
最後まで自分を信じ切れるかを決める のです。
■ なぜ本番でミスが起こるのか?
大会・試合・大舞台
どんな競技でも、本番では必ず
「緊張によるズレ」が生まれます。
・イメージ通りに身体がついてこない
・朝のウォーミングアップではできた動きが試合では出てこない
・いつもより力が入りすぎてしまう
・重心の位置がわずかにズレる
・呼吸が浅くなり身体の反応が遅れる
これらはすべて、
ボディコントロールの乱れから始まります。
どれだけ技術や経験があっても、
身体そのものが安定していなければ、
本番で力を出し切ることはできません。
■ 「信じ切る力」は身体の安定があるから生まれる
友野選手は
「1番になる勇気」「信じ切る力」
と語っていました。
これは決して精神論ではありません。
人は、
“身体が思い通りに動く”
という実感があって、はじめて、
自分の実力を心から信じられるからです。
逆に言えば、
・今日は重心が安定していない
・脚が思うように動かない
・朝の感覚が戻らない
この状態では、
どんなに気持ちを強く持とうとしても、
どこかで不安が顔を出します。
多くのアスリートが本番で崩れる理由は、
「メンタルが弱いから」ではなく、
自分の身体を信じ切れない状態のまま
試合に入ってしまうから です。
■ ボディコントロールが整うと「いつでも同じ動き」ができる
ボディコントロールが身につくと、
次のような変化が起こります。
・緊張しても軸がブレない
・呼吸が安定し、動きにキレが出る
・イメージと動きのズレが消える
・“いつもの動き”を本番でも再現できる
・動きのリズムやテンポが崩れない
・失敗しても立て直す余力が身体に残る
友野選手が語った「最終滑走での難しさ」も、
極限の緊張が身体に影響した可能性が
あります。
どれだけ努力しても、
身体が緊張に負けてしまえば、
力を出し切るのは難しい。
だからこそ、
身体の安定=ボディコントロール
が本番でのパフォーマンスを
決定づけるのです。
■ 本番で後悔しないために必要なのは「身体の準備」
今回の友野選手の姿から、
多くのアスリートが学べることは明確です。
「後悔したくないなら、本番で力を出し切れる身体をつくること」
気持ちだけでは足りない。
技術だけでも足りない。
経験だけでも足りない。
最後の最後、あなたの味方になるのは、
いつでも同じ動きを実現できる
“安定した身体” です。
・イメージ通りに身体が動く
・緊張しても軸がブレない
・リズムや動きの再現性が高まる
・自信を持って試合に入れる
「後悔しないように」
本気で自分の夢を掴みにいく選手にこそ、
身につけてほしい力です。
トレーニングスタジオはるかぜでは、
アスリートがどんな状況でも
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トレーニングスタジオ はるかぜ
代表 佐野雅俊
高校卒業後、
社会人7年を経てプロ競技ダンサーデビュー。
翌年プロダンスインストラクター取得。
プロダンス講師22年で、
のべ3万人以上にダンスレッスンと
体の動かし方を指導。
ボディコントロールのキャリアを積む。
競技レベルアップのため、
様々なトレーニングを
複数のコーチから指導を受ける。
しかし極度の成績ムラが生じ、
好不調の波に悩み、ついにはスランプに陥る。
動きを基礎から見直すため、
独学で解剖学を習得。
体のバランスと動きのメカニズムを
徹底的に研究。
自分で体をコントロールできる運動方法を
見つける。
どんな時でも正確に動けることから、
「持てる力を最大に発揮できるボディコントロール」
を佐野美由紀と共に体系化した。
今後は同じ悩みで苦しむアスリートが、
自信を持って競技に挑めるように
サポートすることが目標。
JBDFプロダンスインストラクター。
趣味は大食い番組を観ること。
兵庫県神戸市に
共に現役生活を乗り越えた妻と2人暮らし。
<その他経歴>
■リハビリ
・神戸海星病院のデイサービス経験者。
300人以上のリハビリストレッチや
トレーニングを行った。
・脳梗塞で左片麻痺の方を
ダンスレッスン開始から5ヶ月で
ドレスを着て発表会に出演する程、
回復させた経験がある。
■学生時代は陸上部で、3000mと3000m障害を専攻。